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自治体で相次ぐ「質問封じ」に抗議 新聞労連が声明


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 新聞労連(石川昌義中央執行委員長)は26日、地方自治体で首長の会見や取材で記者の質問を不当に制限する動きが相次いでいるとして、抗議声明を発表した。

 市民の「知る権利」を代行する立場で取材する記者の質問を封じることが、言論の自由を保障した憲法に違反する行為と指摘。憲法を擁護する義務が課せられた自治体職員によって言論規制が行われたことに厳重に抗議し、全自治体関係者に再発防止を求めている。

 山梨県は1月に再選した長崎幸太郎知事に対し、報道各社が2月中旬までに実施した個別インタビュー取材を巡り、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関する質問を扱わないよう求めた。県側は質問の事前提出を求め、政治資金関連の質問の削除に応じなかった1社の取材を拒否した。

 徳島市では、5日に行われた内藤佐和子市長の定例会見で、市職員が徳島新聞の記者に対し、4月に任期満了となる同市長選に関する質問をしないよう要請していた。内藤氏は会見後に事実を知ったとし、同日のX(旧ツイッター)で「質問封じと思われても仕方がない」と謝罪した。

(共同通信)