2017年度に旧石垣空港跡地に開院予定の新県立八重山病院の供用開始が、相次ぐ不発弾の発見で当初予定の18年3月から2カ月以上遅れる見込みであることが30日、分かった。病院棟と隣接する駐車場の敷地からこれまで9発見つかっており、さらにほかにも不発弾がないか駐車場の深層部分の磁気探査を実施する。八重山病院の建設は建設費を巡って入札でも遅れた経緯があり、関係者は今後も人手不足の問題や台風襲来などの要因でさらに遅れが生じる可能性に懸念を示している。
病院関係者は「早ければ18年のゴールデンウイークに間に合わせたいが、それも不透明だ。米軍が落とした不発弾を戦後、米軍がしっかり処理せず空港を利用し、復帰に伴って日本政府もそのまま引き受けたのだろう。戦後処理のつけが病院事業にまでのしかかってきている」と話している。
病院棟の建設地は、地下2メートルの岩盤まで磁気探査を施し、不発弾を処理した。病院棟とほぼ同じ面積の駐車場で表層を探査したところ、ここでも不発弾が見つかった。開院後の安全運営の観点から駐車場の不発弾も徹底除去するため、地下2メートルの深層探査も行うことを決めた。