政治

米軍基地内でも遺骨収集へ 閣議決定

 【東京】政府は31日の閣議で「戦没者の遺骨収集の推進に関する基本的な計画」をまとめ、国内外で戦没者遺骨収集の促進を目指す方針を決定した。基本計画の決定により、厚生労働省は沖縄では大規模な壕や米軍基地内の遺骨収集の取り組みを進める。厚労省による米軍基地内の遺骨収集は、初めてとみられる。

 計画は本年度から2024年度までを遺骨収集推進の「集中実施期間」と定め、来年度までに各国の公文書館などでの文書収集や現地調査などを集中的に取り組んだ上で、戦没者遺骨収集を進める。閣議決定がなされたことで外務省や防衛省などの関係省庁も協力する。

 厚生労働省の取り組み方針では「多くの遺骨を早期に収容、送還し、遺族に引き渡すことが国の重要な責務である」と定めた。その上で沖縄に関して「資料調査や民間団体等との連携により確度の高い情報を得た上で現地調査を実施し、遺骨収集を実施する」と記載。米軍基地内の遺骨収集は、米側の同意を得た上で現地調査を実施し収集を進める。収集した遺骨は、DNAのデータベース化を進める。遺留品などがない場合でも部隊記録などの資料である程度戦没者が特定できる場合は、遺族などの関係者に呼び掛け、DNA鑑定を実施し身元特定につなげる考えだ。

国本気度問われる
 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんの話

 基地内の大規模遺骨収集の実施は聞いたことがない。その意味では前進ではあるだろう。
 ただ住民の遺骨も対象とするのかなど、不明な点もある。米軍の同意を得てということだが、国としての本気度が問われている。戦後、国が放っておいてきたことだ。法ができ、閣議決定で進めるということであれば、亡くなった方や遺族に寄り添って進めてもらいたい。DNA鑑定でも歯のみを検体とする方針だが、抽出できる確率の高い手足の骨も対象にしてもらいたい。

英文へ→Cabinet resolution to collect remains from inside U.S. bases