沖縄県と市町村が連携して実施している普天間飛行場周辺の騒音測定で、オスプレイ飛行停止中の昨年12月7日からの2カ月間と前年同時期を比べたところ、1日当たりの騒音発生回数が全12局で減少していた。
県は普天間飛行場周辺の航空機騒音のうち、日常生活で出る音より10デシベル以上大きく、5秒以上の騒音を測定している。2022年12月7日~23年2月6日までの2カ月間と、23~24年の同期間の1日当たりの騒音発生回数は、滑走路の延長上にある上大謝名で43・8回から32・2回となり、11・5回減少した。
飛行場北東側の野嵩では31・3回から19・9回と11・4回減少し、北西側の新城では39・9回から33・9回と6回減った。
飛行停止中の2カ月間を、停止直前(23年10月6日~12月6日)と比べても、騒音発生回数は全12局で減少していた。
騒音指標Lden(エルデン、時間帯補正等価騒音レベル)も12局中11局で減少した。Ldenは速報値で上大謝名が63・3デシベルから59・8デシベル、野嵩は57・3デシベルから56・2デシベル、新城は56・7デシベルから54・8デシベルに減少した。国の環境基準では57デシベルと定められている。
琉球大の渡嘉敷健准教授は、普天間第二小と緑ヶ丘保育園で停止前の23年10月13日と停止中の12月8日を調査比較し、普天間第二小ではLdenが56・7デシベルから46・1デシベルと10・6デシベル減ったという。
渡嘉敷准教授によると、10デシベルは身体的には半分くらいに感じるレベルだといい、停止中は低周波の身体的な影響からも解放されたと指摘した。
(中村万里子)