県政与党大勝、過半数27議席 沖縄県議選 辺野古反対派は31人


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当選確実の報を受け、万歳をする与党新人の亀浜玲子氏(右から2人目)=5日夜、宮古島市平良

 任期満了に伴う第12回沖縄県議会議員選挙(定数48)は5日、無投票当選が決まった名護市区を除く12選挙区で投票され、即日開票の結果、県政与党が現有の24議席から27議席に伸ばし、過半数が確定した。翁長雄志知事にとっては、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対する取り組みをはじめ、県政の安定運営に弾みを付ける結果となった。野党は改選前から1増え15議席、中立は8から2減って6議席となった。投票率は53・31%で、過去最低だった前回から0・82ポイント上がった。
 米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古の新基地建設に反対する議員は公明を含めて31人となり、全体の約65%となった。

 翁長知事が就任して初めての県議選で、与野党構成比が最大の焦点となっていた。与党の安定多数を維持したことを受け、翁長知事は辺野古移設を巡って今後想定される法廷闘争なども視野に、反対姿勢を貫く方針だ。基地問題のほか、経済振興や子どもの貧困対策などこの1年半の県政運営が評価された。

 当選者の党派別内訳は、県政与党が社民6人、共産6人、社大3人、諸派3、無所属9人の計27人、野党は自民が14人、無所属1人の計15人、中立は公明4人、おおさか維新2人の計6人。民進は1人が出馬したが、初の議席獲得はならなかった。

 与党は宜野湾市区(定数3)や島尻・南城市区(同4)などで議席数を押し上げ、野党の自民が公認2人を擁立し少数激戦となった沖縄市区(同5)、中頭郡区(同5)でも改選前の議席を維持した。

 野党の自民は公認・推薦候補20人を擁立し県議選に臨んだが、複数を擁立した選挙区で落選が相次ぎ、前回議席を失った浦添市区(同4)も奪還できず、厳しい結果となった。

 5日投開票の県議選について、県選挙管理委員会は同日午後11時発表の選管速報を破棄するなど投開票情報の集約作業で大混乱した。国頭郡区で吉田勝広氏の当選を伝える選管最終発表を出したが、同発表を撤回し、最終的に具志堅透氏が当選し、吉田氏は落選した。

 日付が変わった6日午前1時38分時点で「宮古島市、伊江村、伊是名村、北中城村の情報に修正があることが判明した」として投・開票速報を修正した。