東京商工リサーチ沖縄支店がまとめた県内企業売上高ランキング。同支店によるトップ10企業の分析を紹介する。
【1位】沖縄電力
1位は3年ぶりの沖縄電力。火力燃料の価格変動分を電気料金に反映させる燃料費調整制度の影響や、他社販売電力料などの増加に、新型コロナの影響緩和による需要増加などがあった。
【2位】サンエー
サンエーは新型コロナの行動制限緩和から衣料品や外食部門の売上高が増加した。6月の宮古島シティ店のオープンと、10月にリニューアルオープンした那覇メインプレイス店を含む大型店の持ち直しなどから増収を維持した。
【3位】イオン琉球
イオン琉球は、ザ・ビッグエクスプレスもとぶ店、イオンOIST店、マックスバリュ坂田店を開店。2023年2月末で59店舗を経営している。行動制限緩和による外出機会の増加で衣料が前期比9・1%、食品が同5・2%、寝具やインテリアなどの住居余暇関連が同4・7%、それぞれ売り上げを伸ばし、過去最高の売上高を更新した。
【4位】りゅうせき
りゅうせきは、石油・ガス事業で販売単価が上昇し、コロナ禍からの需要回復などから2期連続の増収となった。前年の6位から順位を2つ上げた。
【5位】沖縄ファミリーマート
沖縄ファミリーマートは、6店舗を閉鎖の一方、7店舗を新規出店し、23年2月末の店舗数は330店に上る。県民に親しまれる商品や企画を打ち出し、おむすび、サンドイッチ、温かい麺、菓子パンを中心に他社との差別化を図ったが、競合の影響などから総売上高は2期ぶりの減収となった。
【6位】沖縄セルラー電話
沖縄セルラー電話は、スマートフォンなどのモバイル契約数は前期比2・0%増の66万2200件となり、「auでんき」の売上高も伸びて前期比4・8%の増収となった。
【7位】金秀商事
金秀商事は今帰仁桜市場、なご湾市場のスーパーに、名護市、沖縄市、糸満市へのツルハドラッグの新規出店に加え、観光需要の回復でリゾート部門が前年実績を大きく上回った。前期比2・4%の増収で5期ぶりの増収となった。
【8位】沖縄出光
沖縄出光は11店舗のガソリンスタンドを経営する。仕入価格上昇に伴う売値高騰があり、前期比28・2%の増収となり、前年から順位を2つ上げた。
【9位】沖縄トヨタ自動車
沖縄トヨタ自動車は22年4月に沖縄トヨペット、トヨタカローラ沖縄、ネッツトヨタ沖縄の自動車販売部門を引き継いで前期比131・7%の増収となり、初のベスト10入り。
【10位】ピータイム
ピータイムは石垣市、宮古島市、久米島町の店舗を合わせ県内で13店舗を展開、射幸性の低下した遊技機器の利用が伸び悩むなどで2期ぶりに減収となった。