比嘉里緒奈(嘉数中2年)惜しくも準V 宮里美香以来の優勝ならず ゴルフ世界ジュニア


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 ゴルフのIMGA世界ジュニア選手権は14日、米カリフォルニア州CCランチョ・ベルナルド(5871ヤード、パー72)で女子13-14歳の部の最終ラウンドが行われ、比嘉里緒奈(嘉数中2年)は通算9アンダーで並んだタイの選手とのプレーオフに敗れ、惜しくも2位となった。比嘉は最終日、5打差をつけスタートしたが、2オーバーとスコアを伸ばせず、プレーオフに持ち込まれた。県勢は2006年の宮里美香(女子15-17歳の部)以来の優勝はならなかった。男子13-14の部の豊里裕士(恩納中3年)は通算15オーバーの95位だった。

◆初出場での偉業逃す 比嘉、リベンジへ決意新た

 「5打差独走」を思わせた最終日。比嘉里緒奈は2位のタイのヴォラヴィスティクルに最終ホールで追い付かれ、プレーオフに持ち込まれた。18番ホール(パー5)の繰り返しで行われた2ホール目で、パーとした比嘉に対し、ヴォラヴィスティクルがバーディーを決め、明暗が分かれた。

 初出場初優勝の偉業こそならなかったが、初日、2日目を常にリードしてきた比嘉の健闘は賞賛もの。堂々の世界第2位だ。

 最終ラウンドは、前日までの2日間で14バーディーを奪った比嘉の攻撃的なパッティングは影を潜めた。「欲を抑えすぎてパットがショートした。入らなさすぎました」と悔やんだ。飛距離のあるタイのヴォラヴィスティクルに「威圧された部分もあった」と話し、これがプレーに微妙に影響したようだ。

 プレーオフで勝負がついた瞬間、比嘉はピンを持っていたが、「終わりたくなくて、差したくなかった。涙が出てきた」と振り返った。

 「2日目から気持ちのコントロールが難しくなった。これからはプレッシャーに強くなるようにしたい」と自覚。「来年も出場できるのでリベンジしたい」と決意を新たにした。 

◆娘の成長を実感 同行した父・亮一さん

 比嘉里緒奈の父、亮一さん(42)はアメリカに同行し、娘のプレーをギャラリーの一人として追い続けた。この大会はキャディーなしで行われており、娘は3日間54ホールを常に自分の頭で考え、プレーした。栄冠を手にすることはかなわなかったが、「娘の気の強さにほれぼれした」と振り返った。

 優勝できなかったことについては「ここで満足させてはいけない、と神様が、もう一回切符を与えてくれたんだと思う」と話した。

 大会終了後、比嘉里緒奈は人がいなくなったコースに1人歩み出て一礼。感謝と共に「来年はやり返します」と誓った、という。娘の成長を実感した亮一さんだった。