宜野湾市の認可園で保育士の配置基準満たさず 補助金不正受給疑いの社会福祉法人 市は園児の転園も視野に 沖縄 


宜野湾市の認可園で保育士の配置基準満たさず 補助金不正受給疑いの社会福祉法人 市は園児の転園も視野に 沖縄  イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

 【宜野湾】県内で複数の保育施設を運営する社会福祉法人が、宜野湾市の認可保育施設で、退職した保育士を在籍扱いにして、市からの補助金を不正受給した疑いがある件で、宜野湾市は27日、同法人の関連会社が運営する市大山の小規模認可保育所(利用定員15人)で保育士配置基準が満たされていなかったと明らかにした。

 市は関連会社に対し28日に補充計画書の提出を求めており、基準通りに保育士を配置できない場合は園児の転園も視野に入れる。市は26日に市内保育園に受け入れの可否を照会した。

 現在、この小規模認可保育所には0~2歳児14人が在籍する。小規模保育事業A型で全職員が保育士でなければならないが、市に提出した資料によると、今年4~6月にかけて保育士3人が不足していた。7月から保育士を1人配置するとしているが、依然として2人が不足する可能性がある。

 宜野湾市は27日、市議会に向けて事案の経緯や対応などを説明する会合を開催した。

 宜野湾市と浦添市、那覇市、中部広域市町村圏事務組合などは5月29日に同社会福祉法人と関連会社が運営する県内7施設に特別指導監査と立ち入り調査を実施した。これを受けた同法人側が6月17日に提出した修正資料から小規模認可保育所の保育士配置基準が満たされていなかったことが判明した。

 市は同保育所に対して補助金を支出しているが、不適切な処理に当たる金額などは特別監査などで調査中。監査報告次第では行政指導や刑事告訴も検討するとしている。