那覇市の居酒屋で、琉球泡盛の酒かすが練り込まれたそうめんが食べられるらしいです。やっぱり泡盛の風味とかするんでしょうか? 気になるので調査お願いしまーす!
(浦添市 キーウィ・モーウィ)
連日の猛暑日で夏バテ気味だった調査員、「そうめん」という言葉にすぐに引かれました! はてさて、泡盛が練り込まれたそうめんとは一体どんなものなんでしょうか?
豊富なバリエーション
調査員が向かったのは、那覇市牧志にある立ち飲み屋「酔処 玉川(よいしょ たまりば)」。ユニークな店名は、東京出身の店主・松本正和さんが幼少期に遊んでいた玉川(タマリバー)と「たまり場」をかけているのだとか。
「まずは実際に食べてください!」とスタッフの永山則子さん。テーブルに並べられたのは色鮮やかな三種のそうめん…えっ、酒かすそうめん以外にも種類があるんですか?
「酒かすそうめんの他に、月桃そうめん、多良間島の島唐辛子をつかった島唐辛子そうめんもあるんですよ。まずは酒かすそうめんからどうぞ!」
勧められるまま、つけ汁に付けて口に運ぶと…ほのかに麹(こうじ)の香りが。舌触りはなめらかで、もちもちっとした歯ごたえがたまりません! 続いて月桃そうめんをすすると、こちらも月桃の風味が広がり、コシのある食感としっかりとした喉越しが食欲を刺激します。鮮やかなオレンジ色が印象的な島唐辛子そうめんは、ピリッとした辛さがやみつきになりますよ。それぞれのそうめんに個性があるので食べ比べてみて、自分のお気に入りの一品を見つけるのもオススメです。
SDGsにも貢献
そもそもなぜ、酒かすをそうめんにしようと考えたのでしょうか。
「オリジナル商品を開発しようと思って、最初に完成したのが月桃そうめんです。他にも何か作りたいと思ったときに、泡盛の酒かすがほとんど廃棄されていることを知り、これだ! と思いました」
使用している麺は「日本三大そうめん」と呼ばれる香川県の「小豆島そうめん」。中でも、小豆島で50年以上の歴史を持つ製麺業者「石井製麺所」の手延べそうめんにほれ込んだ松本さんは、喉越しや食感、風味、色合いを出すために酒かすの割合を調整しながら試作を重ねたといいます。その結果、一般的なそうめんよりも太麺にすることで、しっかりとしたコシのある、おいしいそうめんが完成しました。
「おかげさまでお客さんの反応は上々。『今年のお中元はこれにします!』って言ってくれる方も多いです」と松本さんは笑みをこぼします。
三種のそうめんはお店で食べられる他、月桃と酒かすそうめんは店頭とネットでも購入可能。今後は県産食材を使った新たなそうめんの開発と、そうめん専門店のオープンも視野に入れているといいます。
まだまだ暑い日が続く沖縄の夏に、県産食材を使用したそうめんはいかがでしょうか。
酔処 玉川
那覇市牧志2-13-14 比嘉アパート1 階
TEL080-8150-0814
営業時間=14:00~21:30
定休日=月曜
ネット注文はこちらから https://tamariba.raku-uru.jp/
(2024年8月15日 週刊レキオ掲載)