沖大、名桜が白星発進 九州大学野球沖縄予選


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 大学野球の第96回九州地区選手権南九州ブロック大会沖縄地区予選が20日、沖縄セルラースタジアム那覇で開幕した。第1節は名桜大が沖縄キリスト教学院大に、沖縄大が琉球大にそれぞれ先勝した。

 21日は宜野座村営野球場で、琉球大対沖縄大(午前10時開始予定)と沖縄キリスト教学院大対名桜大(午後1時開始予定)が行われる。

琉球大―沖縄大 3回沖縄大2死一、二塁、右越えの適時三塁打を放つ大城佑真=20日、沖縄セルラースタジアム那覇

◆沖大、好機逃さず 琉大に8―1

 沖縄大が勝負強い打力で白星を呼び込んだ。初回は先頭の幸地勇太が三塁打で出塁すると、続く亀川良太の犠飛で先制点を奪った。三回は2死一、二塁で大城佑真が右越えの三塁打を放って2点を追加した。五回には長打を絡めて4点を挙げて、主将の亀川は「チャンスで1本を打つ自分たちの野球ができた」と表情を輝かせた。

 春の県大会は順位決定プレーオフで名桜大にサヨナラ負けを喫して優勝を逃した。亀川は「ピッチャーが頑張っていてもチャンスで打てないことが負けパターンだった」と当時の課題を指摘する。今大会に向けてチームで取り組んだのは、好機を想定した打撃練習だった。緊張感を持ちながら打席に立つ意識を高め、オープン戦などを重ねながら調整してきた。

 初回の好機で打席が巡った亀川は、「積極的に振っていく意識だった」と先制点につながる仕事を果たした。三回に打席に立った大城は、「変化球を見極めていた」と追加点をもたらした。「春はチャンスで打てなかったけど、今日は一本が出て得点につながった」と大城は喜んだ。

 春に逃した優勝をつかみ取るために、まず1勝を手にした。亀川は「春の悔しさを晴らすために全試合を圧倒的に勝ちたい」と闘志を燃やした。(平安太一)

緩急をつけて相手を1安打に抑えた名桜大の与那嶺敬

◆投打かみ合いコールド勝ち 名桜がキリ学圧倒

 名桜大が投打で沖縄キリスト教学院大を圧倒した。先発の与那嶺敬は130キロ台の直球と100キロ台のスライダーで緩急をつけ、わずか1安打に抑えた。打線は六回にランニング本塁打2本を含む打者一巡の猛攻で9点を挙げた。

 主将の神山征士が「初戦の堅さがあった」と言うように、序盤は好機で畳み掛けられなかった。攻撃で苦しんだが、与那嶺は「チームに流れを呼びたかった」と力投した。五回からは打線が目を覚まし、神山は「守備からリズムに乗る自分たちの野球ができた」とうなずく。

 チームは春の県大会を制したものの、九州では結果を残せなかった。神山は「沖縄で優勝して九州でも勝つ」と雪辱を誓った。