学校教材などの販売を手掛ける学友館(玉城聡社長)が、県内では初めての幼児向け月刊絵本「月刊わらびんちゃー」を4月に創刊した。同社の創立60周年を記念した特別企画の一環で、保育園・幼稚園向け学校教材として販売する。絵本作家のしろませいゆうさんによるオリジナルストーリーと書き下ろしの絵で、毎月個性あふれる登場人物によるさまざまな沖縄の物語を学校教材絵本として子どもたちに届ける。
玉城社長によると、沖縄の方言(しまくとぅば)や文化、風習、年間行事など、長い歴史の中で育まれた沖縄らしさを、絵本を通してより身近に感じてもらいたいとの思いから同企画を立ち上げた。
絵本の題材は、その時期の行事やそれにまつわるものが主で、これまでに清明祭(シーミー)やハーリーなどを取り上げている。子どもがつい夢中になるような楽しいイラストとストーリー展開が魅力だが、毎回、巻頭にはその号の題材に関する豆知識が記されているため、大人も楽しみながら知識を深めることができる。また、一番最後のページには感想文や感想画が書き込めるページを設けているため、世界に一つだけの“自分絵本”にもなる。
学友館の島袋悟専務は、普段、何気なく迎えている年間行事も全てに歴史的背景や意味があるとし「絵本を通して沖縄の歴史や文化を学び、自由な発想も育んでほしい」とPRした。
絵本はオールカラーで全18ページ、税込み880円。書店での取り扱いはなく、学友館のウェブサイトから購入することができる。
(当銘千絵)