沖縄県の玉城デニー知事は28日、日米共同統合演習「キーン・ソード25」で、与那国町の陸上自衛隊与那国駐屯地に飛来していた陸自の輸送機V22オスプレイが地面と接触し、機体が一部損傷したアクシデントを受け、「海兵隊、米空軍、自衛隊がこの訓練でオスプレイを使うことを自粛するようにと申し入れているにもかかわらず、このような事態になったことは遺憾極まりない」と批判した。
沖縄県は9月、沖縄防衛局に対し、昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で発生した米空軍のオスプレイ墜落事故に関して「根本的な原因が明らかにされていない」などとして、県内での自衛隊や米軍のオスプレイ使用を自粛するよう求めていた。
玉城知事は「特にオスプレイのように、県民がそもそも配備に反対している機材を(演習で)使うことの受け止めをどう考えているか、訓練が終わった後にでも防衛省にしっかり考えを問いただしたい」と話した。
キーン・ソードそのものへの抗議は考えていないとしながら「訓練の最中にどのような状況があったのかについてはしっかり注視し、必要ならば申し入れもしなければならない」と話した。
事故やトラブルを繰り返すオスプレイについて「そもそも欠陥機。どこでどういう状況が起こるか分からない。おそらく運用面で危険な状態に至る一歩手前の状況が日常化しているのではないかと懸念している」と指摘した。