名護市辺野古の埋め立て承認取り消しで国が県を提訴した不作為の違法確認訴訟で県が敗訴したことを受け、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議は21日夕、「不当判決に抗議する!翁長知事を支え!辺野古新基地建設反対県民集会」を那覇市の県民広場で開いた。約1500人(主催者発表)が集まり、最高裁での県勝訴に向けて気勢を上げた。
オール沖縄会議共同代表の稲嶺進名護市長は「判決は民意や歴史を全く顧みない、全て国の言い分をコピーしたような内容だった。最高裁まで闘う、その後も闘うことを確認する日にしたい」とあいさつした。
翁長雄志知事は集会に出席しなかったが、「判決は『辺野古が唯一』との国の主張を追認する内容だった。ここまで露骨に時の為政者にすり寄った不公正な判決が出せるのかとあぜんとした。最高裁には沖縄の現状から目をそらすことなく、公平で良識ある判断を示されることを期待する」とのメッセージを寄せた。23日に上告することも改めて示した。
県弁護団長の竹下勇夫弁護士は「判決は裁判の前に行われた国地方係争処理委員会の審理について一切無視している。判決の中で『埋め立てによる利益と不利益を比較する必要がある』と言っているのに、判決自体がその点を比較せず、国側からの書類だけで『辺野古が唯一だ』と言ってしまっている」と問題点を指摘した。
オール沖縄共同代表の一人、玉城愛さんが「沖縄の歴史と未来に大きな禍根を残さないため、島ぐるみで、県民総ぐるみで最後まで闘い続ける」とする集会アピール文を読み上げ、満場一致で採択された。