「できる限り配慮」と菅氏 久辺3区長に振興策で意欲


この記事を書いた人 松永 勝利
宮城安秀名護市議、宮城行雄豊原区長、嘉陽宗克辺野古区長、宮里武継久志区長(右列奥から)と会談する菅義偉官房長官(左列手前)=8日午後、名護市内のホテル

 【北部】菅義偉官房長官は8日午後、名護市内で米軍普天間飛行場の移設先となっている名護市の久辺3区の区長らと会談し「最も大きな影響を受ける久辺3区の皆さんの生活環境や生活の向上に関し、できる限りの配慮を行っていく必要がある」と述べ、振興策の充実に向けて意欲を示した。さらに普天間飛行場移設問題に関し、福岡高裁那覇支部が9月、国の訴えを認める判決を出し、県が上告したことに触れ、「係争中だが、和解条項に基づき訴訟と協議を並行して行っていく」と述べた。
 会談には久辺3区から嘉陽宗克辺野古区長、宮城行雄豊原区長、宮里武継久志区長、辺野古区出身の宮城安秀名護市議が出席した。4人を代表して嘉陽辺野古区長は「久辺3区は条件を付して(辺野古移設に)容認している。これからも国に協力していきたい」と強調した。直接交付金による2016年の3区の事業の進ちょく状況に触れた上で「2017年の事業についても配慮を賜りたい」と求めた。
 菅官房長官はこの後、那覇市に移動し、知事公舎で翁長雄志知事と会談する。【琉球新報電子版】