「海外でチャレンジを」 インド在住、喜納兼史さん


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インド人の生活習慣などを語る喜納兼史さん=23日、西原町民体育館

 「沖縄は東京にしか目が行かない。西を見れば、世界はもっとある」。インド沖縄県人会設立呼び掛け人の一人、那覇市出身でインド在住の喜納兼史さん(28)。

 喜納さんは国内自動車部品会社に勤め、2014年にインドへ派遣された。最初の半年間、現地生活に慣れず、体調不良の日々も多かったという。「毎日3食がカレーで、週6日間出勤。学校で学んだ英語はインドであまり通じないので、最初の半年間はすごく大変だった」と振り返った。

 しかし、住めば住むほどインドと沖縄の共通点を見いだし、愛着を持つようになった。「インドの菩提達磨(ぼだいだるま)が中国に武術などを伝え、後に空手も中国からの影響を受けた」と共通点を説明する。

 インドの文化をウチナーンチュに伝えようと、第5回世界若者ウチナーンチュ大会に応募した。また、母校の那覇市立壺屋小は世界のウチナーンチュ大会のパレードの集合場所でもあるため、小さいころから大会への参加が夢だったという。

 喜納さんは「ウチナーンチュが海外におびえず、チャレンジ精神を持って、どんどん世界に出てほしい」と期待する。今回の参加について「『いちゃりばちょーでー(出会えば皆兄弟)』は本当にこうだなと体感した。今後も大会で知り合った人たちとの縁を大切にしていきたい」と力を込めた。