那覇西(女子)初都大路へ 沖縄県高校駅伝


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 沖縄県高校総合体育大会の駅伝(男子第64回女子第34回)は4日、今帰仁村運動公園付帯公認マラソンコース(男子42・195キロ、女子21・0975キロ)で行い、女子は那覇西が1時間20分08秒で初の栄冠を手にした。男子はコザが2時間17分11秒で2年連続7回目の頂点に立った。男子コザ1区(10キロ)の兼次祐希は30分59秒で、12年ぶりに区間記録を更新した。優勝した両校は全国大会(12月25日、京都府西京極陸上競技場発着)への出場権を獲得した。男女上位3位までは全九州大会(19日、長崎県雲仙市、南島原市)に派遣される。

◆浅井 最終区ごぼう抜き/那覇西

那覇西の第5区・浅井さくら(右)が宮古の上原みなみを一気に抜き去る=4日、今帰仁村仲原馬場付近(花城太撮影)

 今年のレース目標は“大股ドスコイ作戦”。那覇西女子が目指していた積極的な走法でやんばる路を駆け抜け、初優勝を飾った。

 “助っ人”走者2人の奮闘に、日ごろから県中長距離ランキングでしのぎを削る駅伝部の1区(6キロ)儀保優奈と5区(5キロ)浅井さくら、2区(4・0875キロ)比嘉観寿妃がこたえた。最終5区の浅井は3人をごぼう抜きする見せ場もつくり、創立30年の那覇西に新たな駅伝の歴史を刻んだ。

 3区の秋田水希と4区の前田加奈子は他の運動部をすでに引退した3年生で、夏から練習を始めた。この2人にプレッシャーを掛けまいと、1区の主将・儀保が飛び出し、ひた走った。「那覇西の強さをがんがんアピールしたかった」

 4区でコザ、宮古、糸満につかまったが、5区の浅井が前の3人を猛追。タイプの違う儀保との練習で互いの不得手な分野を磨き合う浅井は「このくらいならいける」と確信していた。ペースを上げて早々とトップに躍り出ると、最後は独走でゴールした。

 初出場の都大路を前に、儀保は「基本をしっかり、最高の状態で1秒でも速くつなぎたい」と気を引き締める。浅井は「行くからには県代表として全力で走る」と奮闘を誓った。
(石井恭子)