中島みゆきが歌う沖縄への思い コンサート映画「一会」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「沖縄の思いを唄に込めて伝えている」と話す音楽評論家音楽評論家の田家秀樹=那覇市の琉球新報社

 現在、桜坂劇場で公開中の「中島みゆきConcert『一会』」。「縁会2012~3 劇場版」以来、2年ぶりのコンサートを映画化した。

 本劇場版はミリオンヒットを記録した「旅人のうた」や「浅い眠り」、NHK連続テレビ小説の主題歌になった「麦の唄」など20曲が劇場のスクリーンで映し出される。

 注目すべきは「阿檀(あだん)の木の下で」。沖縄戦から日本復帰、現代に至る沖縄を描いた曲だ。その曲を中島は本コンサートで歌った。「映画に収録した20曲全てに沖縄への思いが込められている」と話すのは、中島を追い掛けてきた音楽評論家田家秀樹だ。

 「中島は口にはしないが、沖縄に対する思いは強くある。米軍基地に翻弄され、沖縄の気持ちを理解しない政府に対して、音楽を通して強く訴えている。そして沖縄の人たちを孤立させてはいけないと歌を通して本土の人たちに伝えているのだろう」と語った。