ハンセン流弾「早急に原因究明を」 調整監、現場を視察


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早急に原因究明をするべきだ」と強調する吉田勝広政策調整監=15日、恩納村安富祖

 【恩納】恩納村安富祖の米軍キャンプ・ハンセン内で14日までに、建設中の安富祖ダム工事現場にあった車両と水タンクが破損し、近くで銃弾らしき物が発見された問題で、県の吉田勝広政策調整監が15日午前、作業現場のゲート前を訪れ、「早急に原因究明するべきだ」と指摘した。見つかった銃弾らしき物は米軍の担当者が回収した。

 2008年、金武町伊芸区の民家にあった車両のナンバープレートに突き刺さった銃弾が発見された。その後、県警の鑑定で米軍で広く使われている「M33普通弾」50口径であることが判明したが、米軍は訓練に関する安全基準を順守していたことを理由に「海兵隊による最近の訓練とは直接的に関係はない」とした。

 元金武町長の吉田調整監は、当時のことについて触れ「米軍の事件事故だと、うやむやに終わる場合が多い。県とこれから調整するが、まずは原因究明を求めていく」と説明。「いつどこで、誰がどんな角度で何を撃ったのか、明らかにするべきだ。県警が調査できれば、解明は早くなる」と述べ、捜査に県警が関与することを期待した。

 恩納村の長浜善巳村長は15日、「一歩間違えば人命に関わる問題だ。再発防止を関係機関に強く求めていきたい」と述べた。14日、長浜村長は米軍から原因が分かるまでは、現場付近の射撃訓練場での射撃訓練を中止する、との説明を受けたという。