グアム移転再検討、辺野古も見直しを 翁長知事が現行計画に疑問


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記者会見する翁長雄志知事=26日午前10時40分すぎ、那覇市の県庁

 翁長雄志知事は26日、ネラー米海兵隊総司令官が北朝鮮の核・ミサイル開発を念頭に在沖米海兵隊のグアム移転計画見直しの可能性に言及したことについて「グアム移転もそこでいいのか、ミサイルが飛んでくるのではないかという視点から捉えられる。辺野古新基地建設も拙速に前に進めるのはいかがなものか」と計画見直しを求めた。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設と、在沖米海兵隊のグアム移転を二本柱とする現行の再編計画に疑問を呈した形。県庁で開いた定例会見で述べた。

 政府が辺野古新基地建設に伴う護岸工事を始めて1カ月が過ぎたことには「(政府は)なりふり構わず、埋め立て工事着手という既成事実をつくろうと躍起になっている。工事差し止め訴訟を含めあらゆる手段を駆使してしっかり対応する」と述べ、建設阻止の考えを示した。

 グアム移転問題について翁長知事は「辺野古新基地は1兆円も、10年もかけて造る」と指摘した上で「グアムやテニアンでも環境問題で基地の建設が思うように進まず、また国際情勢の変化も影響を及ぼすことを考えると、拙速に辺野古が埋め立てられていいのか」と述べ、日米両政府に再考を求めた。

 政府の工事に対抗し、埋め立て承認の撤回を行使する考えを問われ「今の状況からすると、必ず撤回する機会は出てくる」とした一方、「法的な観点からの検討を丁寧に行った上で対応する必要がある」と述べ、時期は明言しなかった。