収容所の記憶、県系人に聞く ハワイ捕虜戦没者慰霊祭参加者が到着


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 【ハワイ=当銘千絵】「ハワイ捕虜収容所沖縄県出身戦没者慰霊祭」の参加者らは2日午前、米ハワイ州ホノルル市に到着した。

 一行はこの日、県系人の活動拠点・ハワイ沖縄センターで1945年当時、米軍の捕虜となり収容所で生活していた県人を知る県系人の証言を聞いた。

 在ハワイの高良清吉さん(88)、大城文江さん(90)、クララ安里後藤さん(84)、比嘉定三さん(80)は県出身捕虜に弁当を差し入れしたことや収容所外で交流を深めたことなど当時の思い出を共有したほか、元捕虜との再会に感涙した話などをそれぞれ紹介した。

 慰霊祭実行委の共同代表で自らも元捕虜だった渡口彦信さん(90)は「第二の古里に帰って来た気分だ。県系人の皆さんの貴重な話を聞き、胸が熱くなった」と感慨深げに語った。

 浦崎唯昭副知事は「現在、当時を知る人は沖縄、ハワイでも少なくなっている。今回の貴重な機会を生かし、平和行政を推進していきたい」と話した。