沖縄戦戦没者、民間人もDNA鑑定 厚労省が来月にも


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 沖縄戦の戦没者遺骨のDNA鑑定について、厚労省は早ければ7月から、民間人の遺族にも対象を広げ申請を募る。これまで事実上、戦没者のDNA鑑定は軍人・軍属の遺族に限ってきた。民間人遺族の鑑定参加については、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」が7月にも厚労省に集団申請を行う予定。こうした動きも受け、厚労省が申請方法などについて県と調整を進めている。

 厚労省は2003年からDNA鑑定を進めているが、見つかった全ての遺骨が鑑定されるわけではなく、遺品や埋葬者の名簿などで身元が推測できる遺骨に限り鑑定を実施してきた。遺族へのDNA鑑定の参加呼び掛けについても部隊記録などを基に実施しており、対象は事実上、軍人や軍属の遺族に限られてきた。

 沖縄戦では多くの民間人が戦死し、これまで18万人を超える遺骨が収集されているが、DNA鑑定で民間人の身元が判明したケースは4件にとどまる。そのため民間人にもDNA鑑定の拡大を求める声が上がっていた。「ガマフヤー」は7月にも民間人遺族の鑑定に関し厚労省に集団申請する予定で、現在広く参加を募っている。

 問い合わせ先は、ガマフヤー(電話)090(3796)3132まで。