社会

祖父へ届け三線の音 鳥越さん、高江に眠る魂案じる

三線を弾き歌う鳥越佐代子さん=23日午前、糸満市摩文仁の平和祈念公園

 鳥越佐代子さん(74)=宜野湾市=は沖縄戦で亡くなった祖父照屋唯良(いりょう)さんの名が刻まれた刻銘板に向け、三線を奏でた。照屋さんはほかの家族を山に逃がして一人だけ東村高江の家に残り、家とともに焼かれて亡くなった。鳥越さんは今でも高江の自宅跡では「祖父の魂を感じる」と話す。

 祖父に会ったことはない。でもマッサージの仕事を始めた40年前、父から祖父がはり・きゅう師をしていたと聞き、親近感を持った。「人を元気にするところが祖父に似ていると言われてうれしかった。それから祖父は私の心にいる」

 しかし、祖父の本当の死因を知ったのは今から10年前。それまで「病死」と聞いていた。「ひどい死に方で、話せなかったのかもしれない」と目を潤ませた。

 祖父の魂が眠る東村高江には米軍の新しい着陸帯ができた。「残念。静かな場所であってほしかった」と悔しがる。

 「うちなーてぃーどぅしまや/いちんいくさゆ/やしやしやしとくらす/しちやいちが(沖縄という島は/いつも戦争なのか/安心して暮らせる時代は/いつ来るのか)」。鳥越さんの歌が礎に響いた。