辺野古警備艇 燃料、海に廃棄か 従業員が証言


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 名護市辺野古の新基地建設を巡り現場海域の警備業務を請け負う警備会社マリンセキュリティー(沖縄市泡瀬)に勤めている男性(46)が27日、赤嶺政賢衆院議員(共産)らと沖縄防衛局を訪れ、警備艇船長によるパワーハラスメントがあったとして改善を求めた。マリン社が警備艇の燃料タンクから船室に漏れた軽油を海上に廃棄していた可能性があることも男性が明らかにした。

 男性によると、マリン社での勤務は2016年11月から17年6月末までで、40代の船長からしつこく罵倒されるなどパワハラ行為を受けたという。2カ月ほど前に円形脱毛症や睡眠障害などの症状が現れたため心療内科に通院し「適応障害」と診断された。

 男性は、船長命令で2017年の2月から4月ごろにかけて、当直勤務の3日間の内に燃料タンクから漏れて船底にたまった数十リットルほどの軽油を辺野古の長島付近で捨てさせられたとも証言した。軽油の廃棄が行われたとされる警備艇は、現在までに修理が完了しているという。

 マリン社は「本日の件は本来あってはならないことで、現在事実関係を調査している。現場海域周辺の環境保護は極めて重要と考えている。船底の汚水は各艇に積んだ缶に回収している」とコメントした。