学校空調補助廃止に知事「憤り」 国に継続要請へ


この記事を書いた人 志良堂 仁
野党が退席し、約40分遅れで開かれた県議会=29日午前11時1分、県議会

 基地周辺の学校を対象にした防衛省の防音事業で、空調機更新に伴う空調機「維持費補助」の廃止が県内6校で決まった問題で、翁長雄志知事は29日の県議会6月定例会代表質問で「憤りを感じている」と政府の決定を強く批判した。その上で「関係市町村と連携し、空調補助の継続を求めていく」と述べた。赤嶺昇氏(おきなわ)への答弁。

 翁長知事は空調補助の廃止について「軍転協(県軍用地転用促進・基地問題協議会)が継続を要請し、また昨年には稲田朋美防衛相に私から要請もした。全国一律の制度改正とは言っているが、金額で全国の68・7%が沖縄に影響があることからも納得し難い」と反発した。
 防衛省によると6校の内訳は沖縄市2校、那覇市1校、宜野湾市2校、西原町1校。対象校名は法人運営の施設があるとして明らかにしていない。維持費補助の廃止は昨年4月、防衛省が県教育庁などに通知した。教育関係者らから見直しを求める声が上がり、県市町村教育委員会連合会が継続要請をし、各自治体の議会が継続を求める意見書などを採択していた。【琉球新報電子版】