オスプレイ飛行に怒り 辺野古工事も再開


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
「オスプレイを飛ばすな」「新基地造らせない」と拳を高く掲げる市民ら=8日午前8時すぎ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 【辺野古問題取材班】辺野古新基地建設に反対する市民約30人は8日午前8時すぎ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で座り込みを行った。米軍普天間飛行場所属のオスプレイが、豪東海岸で墜落した事故から間もない中、オスプレイの飛行が再開されたことに市民からは「沖縄を愚弄(ぐろう)するな」と怒りの声が上がった。
 午前9時前、機動隊がキャンプ・シュワブの工事用ゲート前に座り込む市民を強制排除し、周辺の交通規制を開始した。同9時すぎ、工事関係車両約60台が基地内に入っていくのが確認された。周辺道路は約30分間に渡り規制され、一時渋滞が発生した。

辺野古新基地のK9護岸工事で、重機を使い鉄板を敷く作業員=8日午前、名護市のキャンプ・シュワブ沿岸

 ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は、豪でのオスプレイ墜落に対する日本政府の対応を批判した上で、12日の新基地建設断念を訴える県民大会で「日本上空のオスプレイ飛行停止を求める決議を採択した方がいい」と提案した。
 シュワブ沿岸では、台風で一時中断していた工事が、再開されているのが確認された。埋め立て区域北側の「K9護岸」工事では、重機が鉄板を護岸先端部分に敷く作業が行われた。辺野古崎付近でも重機が動き、砂利や消波ブロックを運ぶ作業が見られた。海上では汚濁防止膜と浮具(フロート)が絡まっているのを直す作業が行われた。
 辺野古崎西側の「N5護岸」予定地付近で行われている仮設道路工事では、クレーンが束ねたパイプを持ち上げて砂浜に置く作業も見られた。新基地に反対する市民は船3隻とカヌー10艇で抗議した。【琉球新報電子版】