【辺野古問題取材班】名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で28日、新基地建設に反対する市民に対し沖縄防衛局の職員が「日本語分かりますか」と発言していたことが分かった。座り込みに参加している市民は「沖縄戦中にはスパイ扱いされるなど方言差別の歴史がある中、許し難い発言だ。差別発言だ」と反発している。
防衛局職員はシュワブのゲート内に工事用車両が入る際、フェンスの後ろから市民へ移動を呼び掛けていた。発言は午後3時すぎの搬入の際にあったと見られる。防衛局は本紙取材に「危険である旨を幾度となく警告したところ、まったく応じていただけない状況から、そのような発言に至った。決して侮辱的なニュアンスを含んだ発言ではない」と主張。その上で「今後とも職員に対して工事に関係する方々の安全の確保を最大限配慮し、言葉遣いに気を付けるよう注意喚起する」と説明した。
宜野湾から週に1回、座り込みに参加する喜久川京子さん(62)は「最大の侮辱だ」と憤った。
当日、抗議行動の責任者を務めていた県統一連の瀬長和男事務局長は「高江であった土人発言が思い浮かんだ。日本人が座っていることを分かりながらの発言に怒りを覚える。日本政府は沖縄に寄り添うと言っているが、本音がポロッと出たのでは、と勘ぐりたくなる」と語った。