沖縄県、辺野古工事停止の行政指導 希少サンゴ報告なく「不適切」


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辺野古新基地建設の海域での希少種サンゴ発見の報告遅れなどを受け、工事停止の行政指導を行ったと発表する翁長雄志知事=2日午後7時ごろ、県庁

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り沖縄県は2日、建設海域で希少サンゴが見つかったにもかかわらず県に報告しなかったことなどが「不適切」だとして、工事を停止しサンゴ類の保全対策を県と協議するよう沖縄防衛局に文書で行政指導した。県の立ち入り調査にも速やかに応じるよう求めた。新たに海上運搬に使うことが明らかになった「K9護岸」について事前協議のやり直しも要求した。法的拘束力はない。

 2日会見した翁長雄志知事は「防衛局の姿勢は不適切かつ不誠実。承認権者として環境保全措置の実効性を確保する上で見過ごせない。環境保全の視点を欠き、工事進捗(しんちょく)を優先する防衛局の姿勢は大変遺憾だ」と批判した。今後防衛局が予定している希少サンゴの特別採捕許可申請について、翁長知事は「厳正、かつ適切に対応していく考えだ」と強調した。県によるとこれまで採捕許可が不許可となった例はない。

 今回の希少サンゴやK9護岸の設計変更の可能性が、埋め立て承認撤回につながるかとの問いには「一つ一つ対処しているところ」と述べるにとどめた。

 希少サンゴ発見公表から1週間足らずでの行政指導に翁長知事は「環境保全対策の確実な実施を求めるため、早い方がいいだろうと出した」と説明した。

英文へ→Onaga advises construction halt after endangered coral discovery at Henoko construction site