「日本語」に事業見いだす
沖縄市出身で、米カリフォルニア州ロサンゼルス在住の島袋隼(しゅん)さん(31)は、自身がデザインするTシャツのブランド「フライ・アンド・ビー・フリー(Fly and Be Free)」を7月末に立ち上げた。カリフォルニアの雰囲気が伝わる明るいポップなイラストに、日本語を組み合わせたデザインのTシャツをオンラインストアで販売する。「3年以内に売り上げ100万ドルを目指したい」と意欲に燃えている。
島袋さんは中部農林高卒業後、自衛官を6年間務めて退官し、フィリピン・セブ島での語学留学を機に、「さまざまな人種、国々の人が集まる米国で大学に行こう」と決心。27歳で渡米し、サンディエゴ州立大で経済学を学んだ。
現在はロサンゼルスにある日本食材などを扱う貿易会社に勤めながら、独学でグラフィックデザインを学び、自分自身のビジネスを軌道に乗せるためにマーケティングの勉強などに励んでいる。
デザインのアイデアは、米国で日本語のタトゥーやアニメのTシャツをよく見掛けたことがきっかけだ。検索エンジンで日本語の検索数が世界的に増えていることや、日本語を取り入れた英国の服飾ブランドなどをリサーチし、「デザイン性の高い日本語を取り入れたカリフォルニアのフィーリングがあるTシャツを作るのは価値がある」と確信したという。
幼いころから絵を描くのが好きだったという島袋さん。これまで描きためたデザインは300種類余り。現在、15種類を商品化、ウェブで販売している。
ブランド名には「鳥のように自由に飛ぼう」という意味を込めた。「みんな何かを背負い、苦労して前に進んでいる。でも、諦めないで自由になることを忘れないでほしい」と話した。
フライ・アンド・ビー・フリーのオンラインストアはhttps://fly-and-be-free.com/
(座波幸代ワシントン特派員)