渋滞、国道330号4割減 公共交通利用・時差出勤調査 バス「時間かかる」7割


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 沖縄総合事務局は31日、マイカーから公共交通への利用転換や時差出勤などがどの程度、交通渋滞の緩和につながるかを測るため9月16~22日に実施した「わった~バス大実験」の結果の速報を発表した。実験期間中、国道330号で渋滞長(時速10キロ未満の渋滞の距離)が約4割減、交通量は約2割減少した。

 実験期間中の、平日午前7時台の那覇市と隣接市町(浦添市、豊見城市、南風原町、西原町)の平均交通量を集計した。

 渋滞長では、全体で実験前は92・2キロだったが、期間中は80・1キロに減少。路線別では国道58号は約1割、国道330号は約4割、国道331号は約8割減少した。

 交通量では、実験期間中は全体で1割以上減少した。国道58号(牧港)では約1割、国道330号(沢岻)では約2割、国道329号(壺川)では約4割減少した。

 平均速度も、実験前の時速18・5キロから、同19・3キロに向上した。

 実験参加者へのアンケートでは、時差出勤者の約7割が通勤時間が短縮したと回答。特に午前6時台、7時台に出発した人は所要時間が短縮した。今回取り組んだ通勤手段を「継続したい」と答えた人は約3割、「検討」も約3割いた。

 継続したい理由では「時間が有効に使える」「ストレスがなくなる」などの回答が多かった。

 一方、路線バスに切り替えて出勤した人の約7割は通勤時間が長くなったと回答。約4割が「今後継続できない」と答えた。

 実験には、主に那覇市近郊の約160社・約1900人が参加。交通量や速度のビッグデータを用いて、渋滞長や交通量の変化を分析した。沖縄総合事務局は詳細な分析を進めており、年内にも結果を公表する。