海上警備 業者変更へ 辺野古業務 ライジング社落札できず


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 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での基地建設を巡り、沖縄防衛局が実施した海上警備業務の入札で、2015年から受注してきたライジングサンセキュリティーサービス(東京都)が落札できなかった。10日、複数の関係者が明らかにした。防衛局は価格だけでなく、企業の実績や能力、業務方針や計画なども入札の評価対象にすると公表していた。契約期間は12月1日から2年。

 海上警備を巡っては会計検査院が、8日に公表した決算検査報告で15~16年度の人件費が約1億8880万円過大だったと指摘した。ライジング社が見積もりとして提出していた日当と実際に警備員に支払われた賃金に約3万~5万円の開きがあった。

 実際の警備業務はライジング社の100%子会社・マリンセキュリティー(沖縄市)が請け負っていた。16年には従業員に長時間労働を強いているとして沖縄労働基準監督署から労働環境を改善するよう指導を受けた。従業員によるパワーハラスメントの訴えや軽油を海上に廃棄していたという証言もあり、問題となった。