【キラリ大地で】アメリカ 琉舞や太鼓を習得・高校2年生 安次富ステファニー美代さん


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北米県人会のバザーでボランティアをする安次富ステファニー美代さん=10月、米カリフォルニア州の北米県人会駐車場

沖縄文化 広げたい

 米カリフォルニア州ガーデナ市生まれの沖縄系2世の安次富ステファニー美代さん(15)は琉舞や太鼓など沖縄の伝統芸能に夢中だ。

 金武町出身の正信さんと竹富町波照間島出身の信子さんの一人娘である美代さんはロサンゼルス郊外のトーランス市にあるノース・トーランス高校に通う2年生。みんなに「ミヨちゃん」と呼ばれるのが大好きだ。

 母の信子さんは玉城流冠千会与那嶺恵子琉舞道場で琉舞を習っている。美代さんも3歳になったころから、母親と一緒に通い始めた。信子さんは「初めの頃は、一向に(琉舞に)興味を示さなかったが、見よう見まねで踊っているうちにいつの間にか興味が湧いてきたようで自分から進んで練習に励むようになった」と語る。

北米県人会のバザーで勇壮な演舞を披露した安次富ステファニー美代さん(左端)=10月、米カリフォルニア州ガーデナ市

 初舞台は4歳。「てぃんさぐの花」を踊った。初舞台を皮切り、北米沖縄県人会の新年会や発表会、色々な催し物で披露している。信子さんは「美代は波照間島の親戚の前で踊った時の祖父、祖母の嬉しそうな顔が忘れられないようだ。沖縄舞踊を習っていて良かった」と話す。祖父母の喜ぶ姿が琉舞の練習に励む原動力になっている。

 美代さんは10歳から琉球国祭り太鼓ロサンゼルス支部でも太鼓を習っている。皆と太鼓をするのが気持ち良くて、練習が待ち遠しいという。5月12日に在ロサンゼルス日本国総領事公邸で開催された「沖縄の日本復帰45周年記念式典」では、祭り太鼓のメンバーとして、リズミカルで勇壮な舞を披露した。

 将来の夢は理学療法士になることだ。同時に琉球舞踊や琉球国祭り太鼓を通して、沖縄の文化を世界に広げていきたいとも思っている。美代さんは「イチャリバチョウデー」のような言葉があるように沖縄にはすてきな文化があるとし、「ウチナーンチュとしてとても誇りに思っている」とすがすがしい表情で話した。(当銘貞夫通信員)