【ペルー】「平和」テーマに講演 JICA徳森さん 戦語り、三線披露


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特別授業で沖縄戦について語り、三線を弾いた徳森りまさん(中央)=11月6日、ペルー・リマ市の日系私立校ラ・ウニオン小中等学校

 「平和教育」をテーマにした特別授業が11月6日、ペルー・リマ市内の日系私立校ラ・ウニオン小中等学校で行われた。国際協力機構(JICA)のボランティアで那覇市出身の徳森りまさん(30)が講師を務め、中学3年生が参加した。

 授業冒頭、徳森さんはしまくとぅばを使って、学生たちにあいさつ。「ハイサイ」と「ハイタイ」の違いを教えた後、沖縄の独特な文化について説明した。

 徳森さんは「沖縄は楽しいことがいっぱいあるけど、今日は沖縄の悲しい歴史も皆さんに教えたい」と語り、沖縄戦を生き抜いた女性のドキュメンタリーを上映した。上映後、徳森さんは「平和教育」「命どぅ宝」「慰霊の日」が沖縄の人にとってどれだけ大事なことかを学生らに伝えた。

 学生らはグループに分かれてドキュメンタリーを見て感じたことや、平和な世界をつくる方法について真剣に話し合った。

 授業の最後は、徳森さんが「カンカラ三線」の歴史についても語り、自身の三線で「安里屋ユンタ」を演奏した。

 特別授業にはラ・ウニオン学校のマルティネス・エディス校長、在ペルー日本国大使館の広報文化担当で二等書記官の久野将毅さんが出席した。久野さんは「世界には違う意見を持つ人がいる。大切なのは、他人の意見を尊重し共に生きることだ。皆で平和な世界をどうつくるのか考えてほしい」と述べた。
(平良平治通信員)

英文へ→JICA volunteer Lima Tokumori teaches peace lesson about Okinawa to La Unión students in Peru