被災児に“元気”届ける 国場児童館、クリスマスに交流


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 南国・沖縄から東北へ“元気”のクリスマスプレゼントを届けよう―。沖縄県那覇市の国場児童館(山崎新館長)を利用する子どもたちは、毎年クリスマスの時期に合わせて、2011年3月の東日本大震災で被災した岩手県宮古市立重茂(おもえ)小学校に笑顔と心のこもったメッセージを届けている。

岩手県宮古市立重茂小学校の児童にクリスマスメッセージを贈る子どもたち=那覇市の国場児童館

 震災があった日、山崎館長は一報を聞き、宮古市に住む友人の安否を心配し、「何かできることはないか」と思いを募らせた。震災後、宮古市から重茂小の紹介を受け、その年の12月からメッセージを添えて沖縄のお菓子を贈り、交流を続けている。

 重茂小は、旧千鶏小学校、旧鵜磯(ういそ)小学校と合わせて3校を統合して設立された。現在の児童数は78人。昨年度の卒業生が1年生だった時から交流を始めている。

 「初めて食べた時のパインあめの味は今でも覚えています」などとつづられた重茂小の児童からの手紙を読んだ国場児童館の児童らは、復興の歩みをイメージし、メッセージを書いた。

 児童館の子どもたちからは「私が元気だからこの元気を届けたい」「ボランティアで行きたい」「チャリティーコンサートで募金活動もできる」といった声が上がった。

 山崎館長は「『もう大丈夫』と言われるまで(交流を)続けていきたい」と話した。(中川廣江通信員)