【ペルー】沖縄県人会、若者参加を 世界大会、解決へ行動計画


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県人会の会員数を増やすための行動計画を発表する参加者=2月10日、ペルー・リマ市の日秘文化会館

 第6回世界若者ウチナーンチュ大会最終日の2月10日、沖縄県主催の「ウチナーネットワーク討論会」がペルー・リマ市の日秘文化会館のホールで行われた。

 ペルー、ブラジル、ボリビア、アルゼンチン、アメリカ、カナダ、沖縄県の7カ国10地域の若者とペルー沖縄県人会役員ら計81人が参加。県人会に参加する若者の数が低迷していることを受け、解決策を話し合った。

 討論会で参加者は国別に分かれ、会員を増やすための県人会のこれまでの活動を振り返り、解決に向けた行動計画を作成した。ペルーからは「若い世代は仕事や学業で忙しい。県人会の先輩から仕事や学問についての知識を共有する場を作ってはどうか」、アルゼンチンからは「廃止された県人会青年部を復活させて活動させたい」との声が上がり、行動計画に盛り込んだ。

 県系3世で本部町にルーツがある城間シエリさん(20)は、ペルーの全市町村人会の幹部を集めた交流の場を提案したグループに参加。「先輩方と、意見交換ができたことが一番よかった。いろんな国の課題と比較して、どのような解決策があるのかを討論できた」と話した。

南米や北米の県人社会の現状と課題を聞いて感想を話し合う参加者

 米国とカナダからは「北米の若者のつながりを強化するため、県人会間の交流会や、テレビ会議で活動を共有する」などがアイデアとして上がった。

 討論会は、2016年に開催された第6回世界のウチナーンチュ大会での「県人会長・ウチナー民間大使会議」で、県人会活動への若い世代の参加低迷が課題として挙げられたことから開催された。

 主催した県交流推進課の川上睦子課長は「『ウチナーンチュの日』事業の一環として今回の討論会が企画された。各国県人会が自分たちで解決に向けて取り組めるように広がっていってほしい」と話した。
(徳森りま通信員)