沖縄防衛局が名護市辺野古の新基地建設予定海域で実施した地質調査結果の報告書に、埋め立て予定地近くの陸地を走る辺野古、楚久断層とみられる2本の断層について「活断層の疑いがある線構造に分類されている」と明記し、活断層の可能性を指摘していることが6日分かった。海底地質についてもC1護岸付近の地質が「非常に緩い、柔らかい堆積物」とし、「構造物の安定、地盤の沈下や液状化の検討を行うことが必須」だと指摘している。政府はこれまで活断層の存在を「認識していない」としてきたが、政府側の調査でも活断層や地盤の軟弱性の問題が指摘されたことで、安全性の面でも辺野古新基地計画が問題を抱えていることが浮き彫りになった。
報告書は6日、北上田毅氏が情報公開請求で入手した。C1~C3護岸付近において「当初想定されていないような特徴的な地形・地質が確認された」とし、大きくへこんだ谷地形があると明記している。地盤の強度についても数値が高いほど堅いことを示すN値が「ゼロ」を示す場所が多く存在し、地盤の弱さを示している。活断層は地震を起こす可能性のある断層。(仲井間郁江)