名護交付金15億繰り越し 市長の新基地協力見込む 防衛省検討


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採石が投下され、着々と工事が進む「K4護岸」=2月27日、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部

 【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、事業の進展に応じて支給される再編交付金を巡り、保留している名護市への2017年度分の交付金予算約15億円の18年度への繰り越しを防衛省が検討していることが分かった。防衛省関係者が明らかにした。時間的に年度内の交付が困難視される一方、4月以降に渡具知武豊市長が協力姿勢を示すと見込む。

 防衛省関係者によると、渡具知市政が発足間もないことなどから執行体制が整う新年度に繰り越すことが適当と判断した。早ければ週内にも防衛省幹部を再度名護市に派遣し、最終決定する。交付対象は渡具知氏が選挙公約に掲げた給食費無料化などの事業が念頭にあるという。

 現在保留状態となっている名護市への再編交付金の交付について、小野寺五典防衛相は16日の記者会見で「法令に従って適切に対応していきたい」とした。渡具知氏による新基地建設への「理解」「協力」などの容認姿勢を受けて交付決定する考えだ。