地域

伊江島闘争 映画に 嬉野さん経験軸に30人取材 ドキュメンタリー「OKINAWA1965」

わびあいの里主催の学習会で映画製作に対する思いを語る(左から)都鳥拓也さん、伸也さん兄弟と報道写真家の嬉野京子さん=3日、伊江村農村環境改善センターホール

 【伊江】米軍統治下の沖縄の人々の苦しみや闘争の歴史をひもとくドキュメンタリー映画「OKINAWA1965」が6日、沖縄県名護市で初上映された。映画を手掛けた岩手県出身の都鳥拓也さん(35)と伸也さん(35)の双子の兄弟が上映を前に、報道写真家の嬉野京子さん(77)=東京出身=と共にロケ地の伊江島を訪れ、一般財団法人わびあいの里が主催する学習会に参加し、映画製作の思いなどを語った。

 「嬉野京子さんと出会わなければこの映画は生まれなかった」と語る2人。ウルトラマンの生み親の故金城哲夫さんに興味を抱き、金城さんの故郷の沖縄に興味を持った。高校の修学旅行で訪れた沖縄で、本土との温度差を感じたという。

 「分からないことが分からない。真実の沖縄を知りたい」と考えていた頃の2015年10月、共通の知人を通じて、嬉野さんと東京で出会った。そこで嬉野さんから語られたのは米統治下の沖縄での経験だった。

 1965年4月の「祖国復帰行進」に参加した嬉野さん。宜野座村で米軍のトラックに女児が轢殺(れきさつ)された現場に遭遇してカメラに収めた時の話や伊江島土地闘争の最中、闘い・学びの拠点「団結道場」の起工式取材で訪れた伊江島での話。嬉野さんと親交がある元米軍海兵隊員でベトナム戦争に投入されたアレン・ネルソンさんが訴える話などに耳を傾けた2人。映画ではこれらの話を軸に約30人から聞き取り、作品を完成させた。監督は弟の伸也さん、撮影・編集などは兄の拓也さんが担当した。

 「バトンを渡せる若者が現れた」という嬉野さんは「一つ荷を下ろした。私自身もバトンを渡した感じだ。今までお世話になった人に少しは恩返しができたかな」と話した。

 3月末には書籍「OKINAWA1965」が発売予定、5月には那覇市での上映も予定されている。映画上映の問い合わせはロングラン・映像メディア事業部(電話)0197(67)0714。(中川廣江通信員)


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