はしか拡大続く計35人 新たに1人 三次感染も


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 県地域保健課は10日、那覇市に住む30代男性の麻疹(はしか)感染を新たに確認したと発表した。県内で4年ぶりのはしか患者が3月下旬に確認されて以降、患者は計35人となった。男性は那覇市内の商業施設に勤務しており、同じ施設内で働いている人から感染した疑いがある。県は「三次感染」が発生していると見て、さらなる注意を呼び掛けている。

 地域保健課は、8日に発表した宜野湾市の3歳女児と小学生の男児が、きょうだいであることも明らかにした。2人は、3月下旬に発症した別の兄弟から感染した可能性が高いという。

 地域保健課によると、3月からの感染拡大は、観光関連に従事している人たちの間で広がっているのが大きな特徴だという。初めて確認された台湾人男性は3月17日に来沖し、那覇市や糸満市、北谷町美浜、名護市などを回った。

 これまで確認された患者のうち少なくとも8人が、商業施設や飲食店従業員など観光関連の仕事に就いていた。

 一方で、10日午前現在、医療機関内での感染は把握されていない。しかし、今後患者数が増えれば、医療機関関係者が感染する可能性も高くなる。特にワクチン未接種の医療関係者に対し、接種の検討を呼び掛けている。