「野党、辺野古ノー示せ」 鳩山元首相、脱「対米従属」訴え


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インタビューに応じる鳩山由紀夫元首相=東京都内の事務所

 【東京】国会議員引退後も沖縄や世界各国を巡り、平和の実現に向け発信し続けている鳩山由紀夫元首相が3日までに、本紙インタビューに応じた。中央政治の中の沖縄問題について「野党は生ぬるい。はっきり辺野古ノーを掲げ、先頭で闘う沖縄を支えるメッセージを出すべきだ」と強調した。一方で安倍政権については、森友学園や加計学園を巡る文書の扱いや自衛隊日報改ざん問題を挙げ「もうもたない」と早期解散の見込みを示した。その上で対米従属の構造が今の日本の「国体」となっていると指摘。その現状を変える政治の流れをつくり出す必要性を訴えた。

 沖縄の現状については「大変厳しい。翁長(雄志)知事の体調面を心配している。次の知事選が崩されたら、後は止めるすべがなくなってしまう」と危機感をあらわにした。現状を変えるために引き続き米側に働き掛けていく意向を示した。

 中国の習近平国家主席と会談した際、「(習氏は)他国に侵略するDNA(遺伝子)はわれわれにはないと話していた。信じるべきだ。誇大に脅威をあおるのは意味がない」と述べ、中国脅威論をけん制した。

 朝鮮半島の南北首脳会談で緊張緩和の方向にあることを挙げ「北朝鮮の脅威のために対処する必要があるとして、沖縄の基地を充実させていかなければならないという発想は古いものになりつつある」と指摘し、南西諸島への自衛隊ミサイル部隊配備にも懸念を示した。