2018年度県高校総合体育大会最終日は3日、2競技行い、サッカー男子決勝は前原が2―0で宮古を下し、4年ぶり5回目の頂点に立った。女子決勝はコザが浦添を6―0で退け、3年連続3回目の優勝を果たした。なぎなたは演技決勝で安次嶺心・山城り子(首里)が石原かのん・城間桂(同)を3―2で下し頂点に立った。個人試合決勝は安次嶺が牧田千佳(沖縄尚学)との7度の延長を制し2連覇した。団体試合は首里が全勝し3連覇。安次嶺は演技、個人試合、団体試合を制し、2013年の玉那覇葉月(知念)以来の3冠を達成した。
◆粘り強さで頂点/4年ぶりVの前原
準決勝を含めた5戦で失点2。鉄壁の守りを身上に、ノーシードから勝ち上がった挑戦者の前原が、決勝でも持ち味を存分に発揮した。多くの時間、宮古にボールを保持されていたが、その展開も織り込み済み。全員一丸で粘り強く守り、つかんだ少ない好機を逃さなかった。
先制シーンは後半6分だった。ゴール前で獲得したフリーキックのチャンス。「絶対に決めてやろう」(榮門龍)。思い切り振り抜いたシュートは守備陣の壁の間を抜け、ゴール左側に。待望の先制点に味方も大喜びで駆け寄った。さらに、試合終了直前にも榮門がロングシュート。右サイドでパスを受け取り、相手GKが前に出ていたのを見逃さずにハーフライン付近からGKの頭上を越えるゴールを決めた。
決勝も無失点で切り抜け、4年ぶり5回目の優勝。榮門は「いやー、うれしいです」と感慨深げに話し、喜びに浸った。
ワイドに展開する宮古の攻撃に対し、前原は守備の要・野原龍輝を中心にチーム全員で守備のカバーを行い、宮古に決定機をつくらせなかった。失点後、宮古はラインを上げ猛追を仕掛けるが、前原は体を張った守備でしのぎ、ボールを奪ってからは素早く左右に展開し、逆に攻め立てた。
和仁屋恒輝監督は「しっかり守り、良い形で点が取れた」とうなずく。選手全員が初の全国大会だ。島袋光太主将は「初戦から厳しくなると思うが、前原らしく楽しくプレーし、勝ちにいきたい」と必勝を胸に、大舞台を待つ。
(喜屋武研伍)
◆完勝で3連覇/女子コザ
女子コザは細かくパスをつなぎ、守備の裏を通すスルーパスから決定機を何度もつくり出し6得点、浦添に完勝した。
攻撃力に加え、初戦から全戦無失点と堅守も見せつけ3連覇。決勝でハットトリックを決めた内間誉(3年)は「高校最後の年にしっかり勝つことができた」と喜んだ。
序盤から高い位置でプレスを仕掛け、ボールを奪っては細かくパスを回し攻めめ上がった。前半6分、中央でパスを受け取った内間がドリブルで駆け上がりそのままシュートを決めて先制。その2分後に波照間瑞葵が得点し、前半終了直前に山城芽衣と内間が2点入れ、4―0で折り返した。
後半は30分にゴール前に飛び出した波照間が5点目、最終盤にはCKを内間が頭で押し込んだ。
九州大会はまだ未勝利。屋宜栄輝監督は「持ち味のパスサッカーをさらに磨き、積極的に勝負したい」と活躍を誓った。