安倍晋三首相は23日の沖縄全戦没者追悼式であいさつし、米軍西普天間住宅地区跡地の返還跡利用の進展を踏まえて「『できることは全て行う』の方針の下、沖縄の基地負担の軽減に全力を尽くす」と述べた。
一方で、国として8月17日の埋め立て開始を県に通知した米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設や、相次ぐ米軍機事故の発生などへの言及はなかった。
安倍首相は「今日、私たちが享受する平和と繁栄は、沖縄の人々の筆舌に尽くしがたい苦難と癒えることない深い悲しみの上にある。そのことを深くかみしめながら、静かに頭をたれたい」と戦没者を追悼した。
また「アジアと日本をつなぐゲートウェイとして、沖縄が日本の発展を牽引することが現実のものとなってきた」と述べ、沖縄振興の推進に意欲を示した。【琉球新報電子版】