社会

米ジュゴン訴訟が結審 米側手続き適正さ争点 数カ月内に判決か

 絶滅危惧種ジュゴンを保護するため、日米の環境保護団体が米国防総省を相手に名護市辺野古の新基地建設工事の差し止めを求めた米ジュゴン訴訟差し戻し審の公開審理が28日(現地時間)、米サンフランシスコ連邦地裁で開かれた。双方が最終の意見を述べ、結審した。保護団体側によると、数カ月以内に判決が出る見通し。県民の多くが新基地建設に反対する中、どのような判決となるか注目される。

 争点は工事がジュゴンの生息に与える影響について、米国防総省が米国家歴史保存法(NHPA)に基づき県関係者と協議するなど「考慮する」手続きを実行したかどうか。

 2003年の提訴後、初めての実質審理で、エドワード・チェン判事が米国防総省の調査や手続きの有効性について双方に質問した。

 保護団体側は、沖縄でのジュゴンの文化的価値を強調した上で、「米国防総省は県関係者と協議していない」などとNHPA違反を主張した。

 米国防総省側は「県とも協議した」と反論した。ただ協議相手や内容など具体的な言及はなかった。

 協議については、翁長雄志知事が訴訟の利害関係者だと表明し、協議を求めていたが、県によると協議は行われていない。

 しかし法廷で同省側は「協議した」との姿勢を崩さず、「工事は進められており、地域の問題は解決されている」と述べた。

 県辺野古新基地建設問題対策課の多良間一弘課長は「原告団が勝てば工事が止まる可能性もある。利害関係者としての協議など手続きが踏まれていない中で結審したことを考慮して判断してほしい」と期待した。