絵画で新基地「NO」 東京・渋谷 フィッシャーさん平和訴え


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絵画展「命どぅ宝」を開催しているキャサリン・ジェーン・フィッシャーさん=7日、東京都渋谷区

 【東京】米兵犯罪に抗議し、日米地位協定の改定を訴えている東京在住のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんが、東京都渋谷で平和と愛を発信する絵画展「命どぅ宝」を開催している。辺野古新基地建設で8月に土砂が投入される前に、都会の真ん中で多くの人に辺野古に注目してほしいとの思いを込めている。

 31日まで。展示は渋谷駅すぐそばの画材店「ウエマツ」のウインドー。「フェニックス」や「辺野古」と題した作品は赤を基調に多彩な色使い。店の前を大勢の人が行き交う中、絵画に目を留める人の姿も見られた。

 オーストラリア人のフィッシャーさんは2002年に神奈川県横須賀市で米兵に暴行された経験を踏まえ、性被害を受けた被害者の支援活動を続けている。被害に遭った直後のフィッシャーさんの絵は、画面いっぱいに黒が広がる暗い作品。「二度とこんな暗い作品は作りたくない」。それが今の「もう同じような犯罪はさせない」との思いにもつながっている。さらに「日米地位協定を改定させるまで沖縄の犯罪は何も変わらない」と決意を込める。

 フィッシャーさんが活動を続けるのには理由がある。「孫とか次の世代のために責任がある。なぜ何もしなかったのかと言われたら言葉がない」。その思いで作品制作を続けている。