3系統を基幹バスとして再編 沖縄県素案 久茂地・牧志経由統合は再検討


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2019年度からの運行を計画する基幹バスの素案が示された県公共交通活性化推進協議会=18日、県庁

 沖縄県交通政策課は24日までに、2019年度から国道58号を中心に那覇―沖縄市間で運行する「基幹バス」の素案を固めた。沖縄バスの77番、琉球バス交通の23番、東陽バスの331番の3系統を基幹バスに位置付け、運行ダイヤやデザインを再編する。久茂地経由と牧志経由で運行している2ルートを久茂地経由に統合する案も盛り込んだが、「乗客の利便性を損なう」といったバス会社の反発があり、再検討となった。

 定時・定速の基幹バスシステム導入に向けて有識者や利用者、バス会社などでつくる県公共交通活性化推進協議会(会長・池田孝之琉球大名誉教授)が18日県庁で開かれ、素案が示された。

 素案では、那覇バスターミナルからコザ十字路までバス専用・優先レーンを伸ばして基幹区間とし、特急・急行・各駅停車などの運行パターンを導入して多頻度でピストン運行する。ただし当面は、23番は具志川バスターミナル、77番は名護バスターミナル、331番は泡瀬営業所までの直通運行を継続する。

 基幹バスシステムは、現行の複雑なバス路線網を再編して公共交通の利用増につなげる構想で、基幹バスを那覇・中部都市圏の“背骨”に位置付け、本島各地に向かう支線バスに連結させる。利用を高めるための検討項目として(1)基幹から支線への乗り継ぎが運賃の上昇とならないような「乗継運賃の割引」(2)バス3社の基幹バスに円滑に乗車できる「共通定期券の購入」(3)乗降時間を短縮する「中乗前降方式への変更」(4)イメージカラーを赤に統一するなどの「トータルデザインの導入」―を挙げた。