辺野古埋め立て中断で政府が1日2000万の損害賠償請求を検討


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 米軍普天間飛行場の沖縄県名護市辺野古への移設計画を巡り、県が埋め立て承認を撤回し工事が中断した場合の損害額として、政府が1日当たり約2千万円を見積もっていることが20日までに分かった。撤回に関する訴訟で国が勝利すれば、損害賠償として請求することを検討している。

 県が埋め立て承認を撤回すれば、政府が辺野古移設を進める法的根拠がなくなり、工事は止まる。政府は対抗措置として撤回の効力を凍結する執行停止を裁判所などに申し立てる予定で、停止が認められた場合は工事再開まで数週間を要する見通しだ。

 政府はこの間に生じる人件費や資材調達費などの遅延損害を、1日当たり約2千万円と見積もっており、累計で数億円に上る可能性がある。ただ損害賠償の請求については「(知事選の結果などで)状況が変わることもある」(政府関係者)として、今後の情勢も踏まえて判断するとみられる。

 翁長氏が2015年10月に埋め立て承認を取り消した際にも工事は中断した。最高裁は16年12月にこれを違法とする判決を出したが、政府は損害賠償を請求しなかった。

 県の謝花喜一郎副知事は20日、県庁で記者団から損害賠償について問われ「しっかり覚悟を決めている」と述べた。