経済

挑む 県産レンコン 宜野湾、田芋難しい土地活用

レンコンを掘り出して笑顔を見せる(左から)沖縄れんこんの穐葉武人さん、崎山喜慎さん、宮城優さんと補助の神谷丈維さん=宜野湾市大山

 合同会社沖縄れんこん(宜野湾市)は、田芋が生産しにくい土地を活用してレンコン栽培に取り組んでいる。昨年は宜野湾市大山の約100平方メートルの水田で約200キロのレンコンを収穫した。今年は約500平方メートルに栽培面積を広げて約1トンの収穫を計画している。野菜の流通に詳しい沖縄協同青果の担当者は「県産レンコンは見たことがない。県内で栽培するのも初めてだろう」と話す。肥料や農薬を使わない自然農法にも取り組んでおり、早ければ9月にもリウボウ各店などで販売を始める予定だ。

 レンコンを栽培するのは、宜野湾市大山で長年、田芋を生産する農家の宮城優さん(54)と那覇市泊で自然食品店「わが家のハルラボ商店」を経営する穐葉(あきば)武人さん(53)だ。試験栽培を経て、2017年1月に合同会社を設立した。

 沖縄初のレンコン栽培には、田芋が思うように栽培できない土地に悩んでいた宮城さんと、レンコンに注目していた穐葉さんの出会いがあった。現在、レンコンを栽培している水田は、海岸線に近い場所で周囲より土地の標高が低く、台風や大雨が続くと大量の水がたまりやすい上に水はけも悪い。宮城さんは「田芋が生産できず、この土地は諦めようとしていた」時に、穐葉さんから沖縄と気候の似た台湾でレンコンが栽培されていると聞いた。試しに植えてみると「水はけの悪さが逆に合っていたのだろう」(穐葉さん)、順調にレンコンが成長して収穫することができた。別の標高が高い水田では育たなかったという。

 宮城さんは「レンコン栽培なら、先祖から受け継いだこの土地を生かすことができる」と強調する。粘土質の土は収穫時の作業負担は大きいが、「食べると甘みや歯応えがある。沖縄で誰もやっていないレンコンを栽培できてうれしい」と笑顔で収穫作業に励む。

 11月ごろから植え付け、収穫は8~12月を見込む。収穫したレンコンはハルラボ商店でも販売する。穐葉さんは「レンコンは栄養が豊富にある。面積を拡大して、加工品も作りたい」と話した。 (大橋弘基)