玉城沖縄県知事、首相と会談で調整 きょう上京、自民幹部とも面会 新基地断念訴えへ


この記事を書いた人 Avatar photo 斎藤 学

 菅義偉官房長官は10日の会見で、玉城デニー知事と12日に首相官邸で会談する方向で調整していることを明らかにした。安倍晋三首相と玉城知事の会談も調整中という。玉城知事側から12日に会談したいとの申し入れがあったとした上で「日程が合えば会う方向で調整している。総理についても調整中だ」と述べた。

 実現すれば、4日の知事就任後、玉城知事が首相や官房長官と会談するのは初めてとなる。翁長雄志前知事の就任時には官房長官らとの初会談まで4カ月かかっており、対応の違いが際立っている。

 会談が実現した場合、玉城知事はその席で、知事就任のあいさつとともに、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、移設断念を直接訴えるとみられる。一方の政府側は玉城知事誕生後も米軍普天間飛行場の辺野古移設が「唯一の解決策」との姿勢を崩していない。

 このため辺野古移設方針への理解を求める見通しだ。玉城知事と首相や官房長官との初会談で、どのような議論を交わすかに注目が集まる。

 玉城知事は11日から上京する。初日は自民党の二階俊博幹事長らと会談する予定だ。

 玉城知事は9日、宮腰光寛沖縄担当相と県庁で会談し、移設反対を表明するとともに普天間飛行場の県外移設、早期返還などを求める要望書を手渡した。

 菅官房長官は同日に那覇市で開かれた翁長前知事の県民葬に出席したが日程の都合上、玉城知事との会談は行われなかった。