公聴会開催求め書簡 ジュゴン訴訟 原告、米下院委に


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 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】名護市辺野古での新基地建設工事中止を求めているジュゴン訴訟の米側原告、生物多様性センター(CBD)は19日、米下院天然資源委員会の委員長・ビショップ議員ら宛てに、絶滅危惧種のジュゴン保護について公聴会を開くよう求める書簡を送ったと発表した。

 CBDによると、ビショップ議員らは6月以降、国際的な環境保護活動に取り組む複数の団体に対し、中国など米国外の政府の「代理人」として活動を行っているのではないかと主張。米国外の組織が米国内でのロビーイング(政治的圧力運動)などを行う際に必要な外国代理人登録法(FARA)に関連する情報を、同団体に提出するよう繰り返し求めてきた。

 これに対し、CBDは法律を順守し、公正な活動を証明する書類を提出していると主張している。

 CBDは同議員らに17日付で書簡を送付。ジュゴンは米国でも絶滅危惧種に指定され、米政府機関は絶滅を引き起こさないよう法的に義務付けられており、同議員らの要求は「政治的動機による権力の乱用だ」と糾弾した。

 同委員会は沖縄のジュゴン保護に関する公聴会を開くべきだと訴えた。