社会

全学徒の犠牲数明記へ 沖縄県方針 碑のそばに説明板 糸満市摩文仁

「全学徒隊の碑」

 沖縄県は22日までに、糸満市摩文仁の「全学徒隊の碑」のそばに、師範学校や旧制中学校の全戦没者数を記した板を設置する方針を決めた。沖縄戦に動員された県内21校の元生徒らでつくる「元全学徒の会」は、全学徒の犠牲者数を明示するよう県に求めていた。新たに設置する補足板には、同会の調査に基づき計1983人が命を落としたことを記す。

 2017年3月14日、糸満市摩文仁の平和祈念公園内で「全学徒隊の碑」の除幕式があった。碑の建立は昭和高等女学校の同窓生の吉川初枝さん(90)と上原はつ子さん(89)が県に要請して実現した。ただ、碑には全21校の名が刻まれているものの、犠牲になった人数には触れられていなかった。

 元全学徒の会は「戦没者数を刻めば、私たちがいなくなっても沖縄戦の悲惨な実相を伝えてくれる」とし、ことし4月に県議会に陳情を提出。県は「正確な数字が判明していない」と慎重な姿勢を示していた。

 県や同会によると、犠牲者数を記した補足板を全学徒隊の碑の近くに設置する方針を決定。県が9月に同会に伝えたという。県幹部は「予算措置はまだだが、なるべく早く設置できるようにしたい」としており、年度内の完成を目指す。