被災地復興願い込め 八重山農林高 灯籠ともし「結あかり」


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点灯した灯籠を制作した八重山農林高校と、姉妹校の交流で来校していた福島県立小野高校の生徒ら=7日、八重山農林高校中庭(同校提供)

 【石垣】全国で自然災害の被害を受けた地域の復旧・復興を願い、家庭や友人とのつながりを確認しようと、八重山農林高校ライフスキル科2年生の生徒らは7日、同校中庭で自身らが制作した竹灯籠と三角灯籠を点灯させる取り組み「結あかり」を実施した。

 「結あかり」は、数万の明かりがともる熊本県のイベント「みずあかり」をモチーフにしている。2016年に発生した熊本地震の復興を願う取り組みとして同年から始まり、今回で3回目。全国の被災地の復旧・復興を願うとともに、17年からは家族や友人、地域とのつながりを感じる機会としてのテーマも加えた。

 今回の開催に向けて生徒らは10月から準備を始め、7日には先輩たちから受け継いだ作品を合わせて竹灯籠約20本、三角灯籠約50個に明かりをともした。三角灯籠には生徒らが被災地や家族、友人に向けてのメッセージも記した。

 「みんなが笑顔でいられますように」とのメッセージを書いたライフスキル科2年の砂川希(のぞみ)さん(17)は「(東日本大震災が発生した)福島県の姉妹校の生徒の話を聞くと、まだ悲しみが残っていることが分かった。原発の問題が続いていたり、遺体の捜索が続いていたりもする。遠く離れた島にいるけれど、『応援しているよ』という思いを込めた」と話した。